あけましておめでとうございます(遅い)
今年最初の記事も相変わらずエロゲ感想です。天鳳?知らんな。
天鳳は全く打ってませんが意味もなく朱雀院四姉妹の純正IDを独占するなどしています。まあ打つ気がないので本当に意味ないんですが。四垢も育てるモチベがあるわけないだろ!
さて、今回感想を綴らせていただく作品は先月Whirlpool様より発売された『はじめるセカイの理想論 -goodbye world index-』です。
ここのブランドの過去作を見てみると、2016年のワールド・エレクション(現在プレイ中)以降全部シナリオが近江谷宥氏単独でたまげました。別のライターなどフヨウラ!
2019年のpieces以降はフルプライス作品ではシナリオ重視でやっているようで、今作もその系譜です。共通する部分も多々ありますが特に過去作をプレイしておく必要とかはないです。多分。
かくいう私もpiecesはプレイしましたがアンレスは未プレイなので。購入はしたのでそのうちやります。。。
私はどちらかというとシナリオ厨寄りの人種なのですが、近江谷氏のノリで展開される掛け合いは適当にぐだぐだいちゃいちゃしてるだけでもそれなりに楽しいと感じるので、むしろシナリオが邪魔とか思わなくもなかったり。私は雫と一緒に毎日ラーメンを食べたい。理想の世界。
ここすき。
なお本当にこの世界に真実なんてひとつもないと思い込んでしまった悲しい男がいる模様。適当に貼ったスクショが今作にめっちゃ関係あるの何?
前置きはこれくらいにして、作品自体の感想にいきたいところですが、まずこの作品、タイトルにもセカイとあるようにまあセカイ系です。
セカイ系ってなんだよって感じですが、私もバカなのでよく分かりません。でもとりあえずセカイ系です。
前回の記事ではホワイトアルバム2をとりあげましたが、あれは多分アンチセカイ系です。セカイ系作品で排されがちな、社会やコミュニティのしがらみを作品内でしっかり描くことで、大切なものを選び守り通すことの難しさと重さをこれでもかと表現しています。
世界(笑)か一人みたいな問いでヒロイン一人を選ぶより、かずさ一人を選ぶことのほうが7兆倍つらいって話です。物語上の世界なんてちゃんと描写されなきゃ重みが出ないんですよ。
ホワイトアルバム2と同年に出た、穢翼のユースティアとかは世界の解像度が高い作品ですが、これらの作品レベルのエロゲなんて簡単には生み出せません。
じゃあどうすりゃいいんだって?逆に考えるんだ「ハリボテでもいいさ」と考えるんだ。
そんなわけではじ論の舞台は完全にハリボテです。ハリボテご都合世界で茶番みたいな戦いをしてる感じなので共通√はぶっちゃけつまんなかったです。このへんは完全な作り物世界にした弊害ですね。
しかし一方でこの作りは主人公とヒロインの関係にフォーカスを当てるには都合が良く、個別√は満足できました。
特に好きだったのがヘル子√とティア√で、今回はこの二人の√についてとりあげます。
全員書けって?めんどい!
以降がっつりネタバレするので未プレイの人はプレイしてください。未プレイでここまで読んでる人いるかはしらんけど。
・ティア√
真っ先に選んでしまった√。嘘まみれ淫乱爆乳エセシスターとか釣られるに決まってるクマー。
世界が平和でありますように!
かなり濃いキャラ付けがされているキャラなのですが、それぞれにちゃんと理由があるのでとても好きなキャラです。
嘘にまみれている割に愛を知りたいという点においては一貫して嘘じゃなかったのも惹かれた理由です。
この√は主人公の能力『ダウト』をシナリオ上で最も有効活用している√だと思っています。次点でヘル子。ハルカさんには共通時点で明かしてますしね。芋侍は鍛錬しててくれ!
ティアが生徒会長になってとんでもルールを設ける展開は笑いました。ドスケベ条例かな?アニメ化おめでとうございます。
詰んだ。
なんやかんやあって付き合うことになる二人ですが、能力のことで後ろめたさを抱えたままのシン君と、愛を知りたいが不器用なやり方(だいたいセックス)しかできないティアのもどかしい関係が続きます。エロシーンすき。
お年頃なので毎日しています!(32歳童貞)
とりあえずティアの愛してるという言葉がずっと赤かったのが辛かったです。
その後もなんやかんやあってヨルが介入してきたり愛などいらぬ!と聖帝サウザーになったりします。汚物は消毒だ~!!
ティアが心の奥では愛を求め続けていることを知り覚悟を決めるシン君すき。
まあ能力は明かさないんですけどね!
嘘が嫌いなどと言いながら欺き続けているシン君。さっきホワイトアルバム2の話題を出しましたがこの主人公なんか春希っぽさあるんですよね。ちゃんと愛されなかったが故に誰かのためになろうとするところとかも。
何が悲しいってこれを愛だと当時の彼は受け止められなかったのが本当に悲しい。
このへんの事情が語られるのはヘル子√なので最初にティア√を選んだときと今では結構感じるものに差があります。
このセリフ死ぬほどすき。
そうだよ。
まあでも愛があれば何してもいいわけじゃないので許すかどうかは別問題。ぶっ飛ばしてやろう!
このへん本当にすき。
今こうして私が感想を書いてるのだってきっと愛。
理屈とかじゃなくそれを愛だと心から思えれば、信じられればきっとそれは愛なんだと思います。
そうだよ。
愛を知らず自分の心も信じられなかったティアとティアを信じ切れなかったシンが互いに信じあえたのがとても尊い。最も尊いもの。
まあそんな感じで大好きな√でした。ありがとう。
余談ですがこの√を最初にプレイしていて、ノゾミ先生の人間味の薄さにNPC代表か何かなのかな?と思っていたのですが、どうやら違うらしいとなって困惑していました。さては自我を持ったアンドロイドか何かだろ(名推理)と思ったら本当にそうで笑いました。それだけ。
いや草。
・ヘル子√
ティアとは逆に最後に選んだ√。まあそりゃ最後にしますよね。
どどどどどどどどちゃうわ。
こじらせ引きこもりコミュ障に乙女な思考回路の混ざった自称魔王を攻略していく過程は楽しかったです。
先輩!?まずいですよ!
そんなわけで無事付き合うことになるのですが、ティアのときとは違い早々に能力のことを打ち明けようとします。当然こじれました。
その後の引きこもりムーブも面白かったです。
わぁいのりしお
でなんやかんやあって暴れまわったヘル子は懲罰室行きに。シン君はヘル子ときちんと話をしようとこっそり潜入しようとします。
違うね!じゃないだろ透明になったらエロいことするのは義務です。
エロいことは置いといてここの勇気を振り絞るシン君は好きなシーンのひとつです。
弱さをさらけ出す勇気。好き。
好き。(語彙力)
弱さを見せ合った二人は改めて恋人同士に。
その後はいちゃいちゃしたりおばあちゃんのあれこれやら二人の出身地がどうこうやらで次第にヘル子は元の世界に帰るべきと思うようになります。グンマーは魔界。
帰ろうと思ったら当然神ちゃんが介入してくるわけで、記憶を消されたり世界から排除されて無人島にいったりします。
最初の記憶が消されるところはここが好き。
そしてその後の無人島でのシーン。ここもとても好きです。
ここでシン君のほうが先に謎の忘却状態から脱却するのが良いです。
ここでちゃんとヘル子のことを強く想えるからこそ後の展開がより良く思えるようになるんですよ。
あいつは私を救ってくれたから。
なんだかんだ戻ってこれるあたり神ちゃんもこういう展開期待してますよね。
無人島から脱出後はみんなに助けられたりしてゲートに到着。しかしシン君は死因の関係で帰れないので置いて行って、ヘル子のことを知らない死ぬ前の真君を救い出すとのこと。
piecesといいなんで素直に二人で帰らせてくれないんや(怒)
まあそういうわけならそうするしかないしそうすると決めたヘル子の勇気は好きです。
そして現実に戻ってきてからエンディングに至るまでが本当に大好きなシーン。これが理想の世界だ!バカめ!
そんな感じで好きすぎて好きしか言えない√でした。好き。
・理想の世界とシン√
全√攻略後にプレイ可能になるシン√。トゥルーとかグランドとか言われる位置付けの√ですが、私はこれをトゥルーと呼ぶ気はないです。正直ただの蛇足ってことにしてもいいんですがまあ限りなく蛇足に近いグランドってことで。
理想の世界についてですが、この作品をプレイする前の私の認識としては、万人にとっての理想の世界なんて存在し得ないし、成立したとしたらそれはもう人の世ではないし死んでいるも同然という認識でした。ハルカ√もだいたいそんな感じの結論だったはず。結論出し切る前に二人の理想へ向かってますが。
まあようするに通常なら実現不可能なんですよね。シン君は謎の無茶ぶりを延々とさせられます。
面白くなかったわけではないですが何を見せられてるんだ感はありました。最終的には地獄みたいな世界で自身が討伐されます。ゼロレクイエムかな?
討伐にきた勇者がヘル子たちでシンを救いにきたみたいな展開は結構好き。
なんやかんやで皆が理想を願っていたあの世界こそが答えだと行き着きます。
実際個別√もあの世界があったからこそですし落としどころとしては妥当だと思います。
それでも私は留美と生きていきたい。
半径1メートルの、ここが私の理想郷。
まあ私は所詮人間なので神視点にはあまり興味がないんですよね。
神ちゃんは嫌いではないですが別に好きでもないです。アンレスは未プレイなので知りませんが天使についても同様。ただしひつじ仮面テメーはダメだ。
ひつじ仮面はこの枠じゃない気もしますが。
・最後に
いい作品でした。
正直アレな部分を挙げればキリがないのですが、そんなの全てぶっ飛ばすくらい心に残った作品だと本気で思います。ぶっ飛ばしてやろう!
結局のところ、愛と勇気こそが一番心を震わせる最も尊いものなんだなと。
陳腐だとかなんだとか言われがちですがそれがどうした。だからお前達は駄目なんだよ。バカめ!
いやまあ私にもそういう時期があったし今でも逆張りクソ野郎ですが。
それでもこの作品で描かれた愛と勇気は、私にとっても信じることのできる尊いものでした。
えいえんはあるよ
ここにあるよ
ここまでこの拙い感想を読んでくださった方の心にも、何かが届いてくれたら嬉しいです。
何処かで花が咲くことを願いつつこれにて締めとさせていただきます。
ヒナギクとか全然触れてなかったけど許してちょんまげ。
ではまた。
「愛してまーーーーーーーーーーーーーす!」
「さようならーーーーーーーーーーーー!」